車いす生活で

気をつけるポイント

褥瘡(じょくそう)とは

同じ姿勢で長時間座ったり寝たりすると、皮膚が圧迫されることでしだいに血流が悪くなります。その結果、痛みやしびれ・苦しさなどの不快な状態、自分で動けない人にとっては危険な状態になります。この状態を一定時間放置すると、皮膚組織が壊死して“褥瘡”が発生します。一般用語では“床ずれ”とも呼ばれています。

  • 同じ姿勢で長時間放置

  • 血流悪化、痛みやしびれ

  • 皮膚組織が壊死


おしりの感覚がない人は
特に注意が必要です

おしりの感覚があれば、痛みやしびれなどの不快な状態に気づきます。その時点で座り直したり立ち上がったりしておしりに掛かる圧を取り除けば、それ以上危険な状態になることはありません。しかし、おしりの感覚がない場合は、痛みやしびれなどの不快な状態が分かりません。そのまま時間が経過して危険な状態なっても気づかず、最悪褥瘡になってしまう可能性があります。骨が出っ張っていたり皮膚が薄くなっている部分は、血管がつぶれやすく褥瘡になりやすいため、特に気を付けなければいけません。


車いすユーザーが
褥瘡を

つくらないために
やるべきこと

1.体圧分散性のよい車いす用クッションを使いましょう
おしり全体をより広く支えることで、おしりに掛かる圧を減らします。ただし、圧がなくなるわけではないので、長時間同じ姿勢が続く場合は、時々おしりを浮かせたり姿勢を変えるなどで圧を取り除く必要があります。(身体にかかる圧を取り除くことを“除圧”といいます)

2.プッシュアップ(おしりを浮かす)をしましょう
長時間同じ姿勢が続く場合は、時々おしりを浮かせて圧を取り除く(除圧する)必要があります。自分でできる場合は座面やひじ掛けなどに手をついておしりを浮かせます。自分でできない場合はサポートしていただける人に協力してもらいます。プッシュアップの目安は15分に1回です。

  • 長時間同じ姿勢だと圧がかかる

  • プッシュアップ
    15分に1回の目安

  • おしりを浮かせて除圧する


おすすめ

自動で除圧する機能を持った
車いす用クッション

「パワークッション」

体圧分散性に優れるだけでなく、空気圧を自動調整して除圧する機能があります。プッシュアップと同等の効果があるので、長時間同じ座位姿勢を続ける人にオススメです。自分でプッシュアップができない、プッシュアップを忘れてしまうといった悩みも解消します。