クロストーク

#モルテンの未来を築く、組織づくり事業の垣根を越えるCrossover

モルテンでは、事業の垣根を越えて人、モノ、カネ、情報という経営資源を最大活用することを「Crossover(クロスオーバー)」と呼び、それによって、新しい価値を生み出せるのが、他社にはないモルテン独自の強みです。
今回は、「Crossover」をテーマに、自動車部品事業の渡辺取締役と、スポーツ用品事業、自動車部品事業、医療・福祉機器事業の入社3〜5年の社員の考えを聞きました。

渡辺 荘一朗

渡辺 荘一朗

自動車部品事業
取締役 最高執行責任者
1990年入社

平松 文宏

平松 文宏

スポーツ用品事業
技術職 品質管理
2017年入社

村武 昌浩

村武 昌浩

医療・福祉機器事業
技術職 設計開発
2018年

菖蒲田 康司

菖蒲田 康司

自動車部品事業
技術職 設計開発
2019年

01

モルテンが目指す
クロスオーバーとは

渡辺 荘一朗

渡辺 - クロスオーバーの話をする前に、会社はどのように成り立っているか考えましょう。 モノづくりの会社である私たちは、これまで培ってきた技術を使って、開発した製品をお客様に提供し、その対価が売上となります。売上から得た利益を原資に投資を行い、新たな付加価値創出に取り組みます。モノを開発し、つくり、お客様に買っていただくためには、モルテンのすべての活動の源である経営資源が必要です。
経営資源には、CADや試験機、生産設備など目に見える有形の経営資源と、組織の価値観や技術ノウハウや社内外のネットワークなど、無形の経営資源があります。無形資源は、長年事業を営んで培ってきたものですが、実際には、誰がどの程度保有しているものなのかを把握しづらく、わかりづらいものです。社員同士の人間関係やアイデアを生む土壌、効率の良い仕事の進め方なども同様です。
会社の成長のカギとなるのは、外部から調達することが可能な有形資源よりも、無形の経営資源の方です。これはお金で購入できないもので、目に見えないものであり、かつ属人的なものになりがちなため、私たちが経営資源だと、気がついていないものもあるかもしれません。

モルテンは4つの事業に分かれており、それぞれの事業がどんな経営資源を持っているか、あまりよく認識していない部分があるのではないでしょうか。もしかしたら、他の事業にある経営資源は、自分の事業で活用できるかもしれない。組み合わせることができれば、モルテンはもっと成長し、付加価値を高められるのでは、と考えることができます。

この経営資源を共有して活用し、各事業が協力しながら競争することこそがクロスオーバーです。事業を越えて、新たな付加価値を生み出していく、これこそがモルテンの未来に必要なことだと思います。そして、クロスオーバーをさらに加速させるのが、2022年11月にオープンする、新テクニカルセンターmolten[the Box]です。

molten [the box] 外観イメージ

02

各事業で考える
クロスオーバー

村武 昌浩

村武 - 医療・福祉機器事業では、開発、生産工程の進捗が見える仕組みを新たに導入しました。これらをデータとして持っておくことで、過去に発生したトラブルを把握でき、同じようなトラブルの発生を防止することができます。日々、情報共有を行い、効率的に業務が進めることができるようになっていくと思います。

渡辺 荘一朗

渡辺 - 事業内での共有は大切ですね。加えて、「医療・福祉機器事業の経験からこういう解決方法があります」と、他事業へも情報提供ができたらどうでしょう。過去のトラブルを個人やその事業だけのノウハウとするのではなく、公表して共有することが、次の製品の開発に活きるはずです。特によい考え方やよい進め方は、他事業にも展開できると、それこそクロスオーバーとなります。

平松 文宏

平松 - スポーツ用品事業は生産工程の自動化を進めています。自動車部品事業も自動化を進めており、どのように進めたのか、どんな課題があったのかなどを共有する機会がありました。お互いの技術や情報を共有することで、導入のスピードが早まり、効率よく進めることができます。また、知らなかったことを知ることで、もっと面白い発見があるかもしれないと思います。

菖蒲田 康司

菖蒲田 - 自動車部品事業でも、担当業務以外の工程を知ることの重要性を感じます。例えば、設計の業務と部品育成から量産までの業務、どちらの業務の知識もあると、後工程のことを考えた設計をすることができます。製品を設計する段階では、顧客の要望を織り込んだ構造を検討します。しかし、量産過程では製品を何万回と成形するため、それに耐えられる金型構造となるような製品形状を考えることが必要となります。このように業務を点でなく線で考えられるようになると、設計の段階から工夫できることが増え、後工程の業務効率化につながります。

渡辺 荘一朗

渡辺 - 開発の初期段階に負荷をかけて、事前の設計検討を入念に行うことで、後工程の業務が効率よく進められるという考え方が事業を越えて浸透しはじめています。つまり、製造工程で発生するであろうロスを想定し、それをあらかじめ設計段階で潰しておこうということなのですが、こういう考え方も無形資源のひとつであり、事業を越えて共有していきましょう。

個人レベルでも
クロスオーバーしていく

渡辺 荘一朗

渡辺 - クロスオーバーは事業レベルの話だけではありません。個人レベルではみなさん三人の関係も無形資源のひとつです。業務中に困ったことがあると、まずは同期入社の社員や仲の良い先輩、後輩に「あれってどうなの?」と聞いてみるでしょう。それ自体がクロスオーバーです。

平松 文宏

平松 - おっしゃる通り、私たち三人は、会社の部活でつながっているので相談しやすいです。しかし、つながりがないと、隣の部署でも何をしているか詳しく知らないことがあります。全く違う部署だとなおさらです。[the Box]で社員が集まるので、業務では直接関わらない人ともフットサルやバスケットボールなどで交流したり、食堂に併設される居酒屋で、お酒を交えながら話せたら、もっと交流が活発になるのかなと思います。仕事だけにとどまらない関係ができると良いですね。

村武 昌浩

村武 - そのようにしてつくられたつながりを活用して、事業を越えたプロジェクトを発案したいです。役職や業務の枠を超えて企画してアイデアを出し合えば、もっと交流ができると思います。

03

クロスオーバーを加速させるために

クロスオーバーは、強みを共有するだけでなく各事業の弱みを補完しあうという意味も含みます。圧倒的な知名度を誇り、多くのモルテン社員の入社のきっかけになっているスポーツ用品事業、マツダ株式会社様の「取引成績優秀賞」を史上最多の7年連続10回目の受賞(2022年2月現在)をしている自動車部品事業、常に挑戦し、学術的な知見と実証データで市場を切り開いて成長してきた医療・福祉機器事業、理論と実験実績に基づき開発するマリン・産業用品事業、それぞれの強みと弱みを理解し合うことがクロスオーバーにつながるでしょう。

モルテンの4つの事業はそれぞれ違う分野で挑戦していますが、同じ会社で共に頑張る同志です。出身校が同じだったり、同期入社だったり、同じ海外拠点に赴任し一緒に仕事をしたり、社員同士のつながりは無数に生まれます。そのつながりの延長に、クロスオーバーがあることを意識してほしいです。