プロジェクトストーリーB+ ゲームユニット

B+ ゲームユニット

日本のバスケには何かが足りない
モルテンだからこそできる
少人数から手軽にはじめる
ゲームユニット

モルテンのボール製造メーカーとしての知名度は圧倒的。その上でモルテンがバスケットボールの競技の普及と強化のためにできることは、バスケットボールが日常に溶け込むほど誰もが楽しめる場を増やすことと、すべての日本人選手のシュート成功率を上げるために世の中に対して何ができるのか。マーケットの視点をもつことでスタートした事業、そして会社全体に事業部の新しいカタチを提案するプロジェクトです。

B+
B+
B+

「もっと強い日本を、バスケがあふれる風景を」をコンセプトに、スポーツ用品事業の新規事業としてスタート。今よりバスケットボールが日常で楽しめるように、練習のサポートをするために、バスケットボール環境を整える事業を行っています。

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プロジェクトストーリー「普及」と「強化」の視点で、バスケ環境をとらえ直す

角田 直介KAKUDA NAOSUKE

スポーツ用品事業 B+推進部 部長

1991年
モルテンに入社後、東京、名古屋でスポーツ用品の営業として勤務。
2014年
大阪支店 支店長を務める。
2017年
3x3推進室長(当時の名称)に就任し、B+をスタートする。

ストーリーのアウトライン

2018年10月、モルテンのスポーツ用品事業の新規事業「B+(ビー・プラス)」がスタート。日本のバスケットボールの普及と強化の観点から、日本のバスケが抱える課題解決を目指すこのブランドは、第一弾として「ゲームユニット」のレンタルと販売を始めています。3x3をするためのコートフロア、ゴール、タイマー、ボール、ボールラックといった移動式のコート一式を提供できるサービスです。

エピソード 01

「もっと強い日本を、バスケがあふれる風景」を目指して

社内で経営理論を学び、経営課題を見つけるという研修で、所属していたスポーツ用品事業の課題を考えたことがそもそもの始まり。自分たちの市場を定義し直して、製品や流通の在り方を見直す中で、「そもそも何をやるのか」という戦略的な考え方を学んでいきました。

そこで、「バスケットボールの普及」を課題ととらえると、サッカーとの比較から大きな気づきを得ました。競技人口の差や注目を生んだ流れ、フットサルという気軽にできる競技の後押しなど、バスケットボールに足りていないと感じる要素があったのです。

「ちょっとバスケやっていくか」の空気をつくるきっかけづくり

バスケの普及のネックになっているのは、バスケをする場が少ないこと。公共の体育館だと「ちょっとバスケやっていくか」とはなりにくい。そこで、モルテンが気軽にバスケをやれる場や機会を提供しよう。そこで生まれたのがゲームユニットです。3x3をするためのコートフロア、ゴール、タイマー、ボール、ボールラックといった移動式のコート一式がモルテンに頼めば一度に揃い、2時間くらいで設置できます。

隠れた課題をクリアし、モルテンの技術が生きた商品に

3x3のイベントをやりたいお客様にとって、これまではすべてのパーツを別々に用意しなくてはなりませんでした。しかし、ゲームユニットを利用すれば、準備や設置の手間が省けます。特に工夫した点は、コートフロアです。競合品は、表面が固くザラザラになっていて、コンクリートの上でプレーするのとさして変わりません。転倒すると擦り傷になり非常に痛い。これでは楽しくないし、気軽でもありません。そこで、グリップ性は多少犠牲にし、安全性を高めた設計に変更しました。出来上がった樹脂製のフロアには、自動車部品事業で培ったモルテンの樹脂成形技術が生かされています。

エピソード 02

「普及」と同時に必要だった「強化」

プロの活躍を知り、憧れて、バスケはもっと広がる

バスケットボールの普及は、子どもたちが憧れる代表選手がいたり、レベルの高いプレーがあってこそ。サッカーを見ていてそう思うようになりました。Jリーグの活性化、W杯出場、海外で活躍する日本人選手の存在等が間違いなく普及に貢献しています。
また、日本バスケットボール協会の方と話す機会があり、「日本人選手のシュート成功率を高めたい」という話を伺いました。体格で劣る日本人がインサイドプレーで海外勢と渡り合うのは難しい。アウトサイドシュートに活路があるが、ここの確率が低いのだと。その課題を解決したいという思いが「シューティングマシン」の誕生に繋がりました。
詳細はこちらでご覧ください。

エピソード 03

発想の転換無くして新しいモノは生まれない

B+の特徴のひとつは、足りないリソースは外部から調達して、モルテンの経営資源とうまく組み合わせるということ。例えば、ゴールは専門メーカーと組んでいますが、モルテンがやるよりもはるかに早く、安全性と耐久性の高いゴールが手に入る。何でもかんでも自前でやらなくてもいい、むしろ足りない部分は積極的に外部とタッグを組むというのも、B+の学びのひとつだと思います。新しい製品の開発には、モルテンにない技術・考え方も必要です。外部の専門家の協力を得ながら進めることで、吸収できることは山ほどあります。

モルテンをボールの会社だと考えるのはもったいない

モルテンの持っている経営資源はボールという製品だけではありません。競技団体との関係、営業のネットワーク、ブランドなどもあるし、社内の他事業のノウハウが活用できるのもモルテンならではの資源でしょう。だから、自らの活動を限定する必要はありません。例えばバスケで言うと、B+をプラットフォームにして、色々なものをプラスしていけたらと考えています。バスケを普及させるためのゲームユニットにしても、強化のために投入したシューティングマシンにしても、新たに加えるべき要素はたくさんあって、次の展開も考えています。例えば、選手のスタッツを記録するだとか。そこにはモルテンにない知識や技術が必要になるはずで、ITやAI等も含めて、異分野を知る人材がどんどん入ってきてくれれば、モルテンの持つ経営資源と組み合わせて、ブレイクスルーを生み出すことができるんじゃないかと思います。

メンバーの成長とともにB+のビジョンを

「もっと強い日本を、バスケがあふれる風景を」というビジョン、そして普及と強化という軸をもって活動すること。これをメンバーで共有することに力を注ぎました。時には軋轢もあり、活動が停滞した時期を乗り越えてこれたのは、仕事のやり方を変えた、新たに資金をつけてもらったということもあるのですが、何より「バスケを広めたい、日本のバスケを強くしたい」という情熱があったからこそ。社内で「義と利」という言い方をするんですが、商売だから儲けないと意味がないという利の部分はとても重要です。でも、なぜそれをモルテンがやるのかという大義名分があると、仕事が本当に面白くなる。何年かして、3x3やバスケを広めるのに我々はこんなことをやったとか、日本のバスケが強くなったのにモルテンの製品が貢献して、その開発に携わったんだとか、そんなことを言えるかもしれないと思うと、ワクワクしませんか。モルテンはメーカーなので、やはり我々の製品で世の中の課題を解決したい。B+でそれができるなら、これほどの歓びはありません。

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